投資をはじめてみたいけど何から始めたらよいかわからない。そんな方のために、S&P500に長期投資をする際のポイントを「5つのルール」としてまとめました。この記事が投資を始めようと思っている方の参考になればと思います。
S&P500を選択する理由
S&P500は米国で時価総額の大きい主要500社で構成される最もメジャーな株価指数の一つです。長期投資の投資先を選ぶ際、米国の指数(S&P500、NYダウ、ナスダックなど)、日本の指数(日経225、TOPIX、マザーズなど)、米国の個別株(アップル、テスラなど)、日本の個別株(トヨタ、ソフトバンクなど)など様々な選択肢があります。この中でも私はS&P500を選ぶとよいと考えています。米国S&P500は、過去リーマンショックやコロナショックなどの大幅下落局面もありましたが、過去30年間上昇を続けています。これはアメリカ経済が継続的に成長を続けてきたからです。また、S&P500の構成銘柄は、年4回必要に応じて入れ替えが行われるので経営不振の企業は除外されていきます。
以上の理由からS&P500は長期投資の投資先として適しています。その上でS&P500に長期投資する際の5つのルールを以下の通りにまとめました。この手法は実際に私も実践しておりコツコツ資産形成できています。一つずつ解説していきます。

ルール1:信託報酬手数料が安い投資信託を選ぶ
まずは何を買うか?です。S&P500の長期投資をする場合、主に投資信託を買うことになりますが選び方は一つだけです。信託報酬手数料という手数料を安い商品を選びましょう。長く保有すればするほど、ちょっとした料率の違いであっても運用成績に軽視できない差を生むことになります。そのため、最も手数料が低い銘柄を選びましょう。。

主な証券会社のS&P500に連動する投資信託と信託報酬手数料をまとめました。
こちらの表をみていただいたわわかる通り、どの証券会社でも取り扱っている銘柄に大差はありません。S&P500であればeMAXIS Slimかiシェアーズが信託報酬手数料が約0.093%と業界最低水準になります。ぶっちゃけこのどちらかを買っておいたらよいです。S&P500の値動きに連動する商品なのでパフォーマンスは同じです。間違っても0.2%などの信託報酬が取られる銘柄は買わないようにしましょう。

ルール2:自動引き落としで定期積立
投資で一番失敗する理由をご存知ですか?それは人間の欲です(笑)「儲けたい。他人よりうまくやりたい。利益を最大化したい。」こうそた人間の欲が投資の失敗に繋がります。これを制御する唯一の方法は考える余地を無くすことです。長期投資にはこのポイントが大事です。具体的なやり方は簡単です。自動引き落としで定額積立の設定をしましょう。各証券会社のサイトから自動積立設定が簡単にできますので、設定して後はもう何もしないことです。
なお、買付日を指定することになりいつにしたらいいか迷うと思います。実も蓋もない話ですがいつでも同じです。長期投資は売買タイミングではなく時間に投資する手法ですのでタイミングを計る必要はありません。時間の力を使うことでリスクがおしなべることができます。なお、証券会社によってはカード払いが可能ですのでカードのポイントも貰いましょう。
私は楽天証券で楽天カードを使って毎月1日に自動積立設定をしています。

ルール3:NISA制度を最大限活用
投資において一つ考慮しなければならないポイントは税金です。株の利益には20%の税金がかかります(例えば100万円の利益が出たら20万円の税金がかかる)。NISAはこの税金が一定額非課税になる制度です。特に長期投資においはこの制度を活用しない手はありません。証券会社でNISA用の口座を開設し、NISA口座において積立設定をすることでこの制度の利用が可能です。なお、一人一つしかNISAの口座は作れませんのでご注意ください。
ニュースなどでご覧になられた方も多いと思いますが、NISA制度は2024年から変わります。新旧のNISAの制度のポイントを以下に整理します。2024年以降、使える範囲が拡大しますので控えめにいって長期投資家には神のような制度改定になります。
新旧NISA制度のまとめ

こちらの表に新旧NISA制度についてまとめました。2024年から制度が切り替わります。主なポ変更イントは、現行の制度の投資上限がつみたてNISA40万円/年又は120万円/年(いずれかを選択)であったものが最大360万円/年まで投資可能となります。なお、ジュニアNISAは廃止されます。
現行(2023年まで)のNISA制度
2024年以降の新NISA制度
新NISA制度では最大360万円/年までの投資が非課税で投資ができます。ここまでの金額を投資できる経済的余裕があるご家庭は限られると思いますが、基本的にNISA口座から買い付けを行い非課税メリットを享受しましょう。
ルール4:大きく下げたタイミングで追加買い(5%ルール)
長期投資は基本的には自動引落し積立のつまらないものですが、余裕がある方は任意のタイミングで追加買いしてもよいタイミングがあります。「5%ルール:S&P500が高値から5%以上下げたら買い」なんてものもありますが、相場が大きく下げたタイミングでの買い付けです。ニュースで「株価暴落、株は終わり、リセッション」などと騒がれたタイミングでは売られ過ぎの状態になっているので追加買いをしてもよいです。いわゆる総悲観は買いというやつですね。長期投資であれば更に下げても買い続けるのが前提ですので、暴落時は喜んで買い向かう長期投資家も多いです。なお、こういった局面は、実際には更に下げそうで怖いと思いますので、無理はしなくてもよいです。
ルール5:口座を見ない
フィデリティという運用会社がおこなった2003年から2013年の顧客の運用パフォーマンスの調査では「運用を忘れていた人」のパフォーマンスが最も良かったそうです。長期積立投資では基本的に口座は見ないことをお勧めします。投資のことなど気にせずに家族との時間やプライベートの時間を大切にしてください。逆に、「株が史上最高値更新、止まらない株高」といったニュースが流れたら口座をそっと開いて利益確定を検討してもよいでしょう。時間軸は味方につけたあなたのポジションはそういったタイミングでは大きな含み益になっているはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事ではS&P500を長期投資する際の5つのルールについてまとめました。投資には、コア・サテライト戦略という考え方があります。保有する資産をコア(中核)部分とサテライト(衛星)部分に分けて考え運用することです。今回ご紹介したS&P500への長期投資はコア部分の投資戦略となります。コアとサテライトの配分を悩むと思いますが、初心者の方は100%コアへの投資をお勧めします。短期投資やトレードは本気で経済やテクニカル分析などの勉強しなければはっきり言って勝てません。今回の記事を参考に、皆さんがコツコツ資産形成できることを願っています。

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