米国市場月間レポート:相場の現状分析と今後の展望

米国株

こんにちはYOSHIです。
この記事では、2023年3月の米国市場を振り返ります。主要指数の値動きや相場を動かしたポイント、経済指標についてひと月単位の大きな流れを確認しましょう。

目次

米国株式市場:2023年3月のハイライト

主要指数の値動き

2023年3月の米国市場は小型株中心のラッセル2000指数を除き上昇。長期期金利も大幅に下落し、株式市場に資金が入りました。2月の下落分を取り戻した堅調な月となりました。

  • S&P500:+3.51%
  • NYダウ:+1.89%
  • ナスダック:+6.69%
  • ラッセル2000:-4.98%
  • 日経平均:+2.17%
  • TOPIX:+0.51%
  • マザーズ:+0.10%
米国株

主な出来事

2023年3月相場の話題は何といっても金融システム崩壊懸念でした。思い返せば仮想通貨のFTX関係のシルバーゲート銀行の破綻報道が一番最初の報道でした。シルバーゲート銀行の破綻報道を受け仮想通貨は大きく下落、株式市場にはこの時点では大きな影響はありませんでした。しかし、ほどなくしてシリコンバレー銀行の破綻が取りだたされました。シリコンバレー銀行は新興ベンチャー企業に多くの貸付を行っているとのことで小型株を中心に株式市場が大幅に下落しました。両銀行の破綻報道が出た3月9日は、シルバーゲート銀行は-42%、シリコンバレー銀行は-60%の大暴落となりました。主要指数も3月2週目はS&P500は-4.55%、ラッセル2000は-8.07%の大幅下落となりました。預金者や企業は不安のまま週末を迎えましたが、週明けには全額預金が保証されるとの報道がありスピード解決の様相を呈しました。

しかしながら、この銀行破綻は、2行に留まりませんでした。次はシグネチャーバンクの破綻が確認され、不安が広がりました。更には、スイスの銀行大手のクレディスイスの破綻懸念が持ち上がります。筆頭株主であるサウジナショナルバンクが追加出資を拒否したことを受け、クレディスイスの株価は暴落、金融システム全体の崩壊懸念へと不安が広がっていきました。こちらも週末にスイス王立銀行(中央銀行)の仲介もあり、UBSがクレディ・スイスを買収することを決定し、市場これを好感して反発しました。

その後、イエレン財務長官が預金を全額保護する、しないする、しないとツンデレな発言を繰り返し、相場は都度、アップダウンを繰り返しますが、徐々に金融システム崩壊懸念を折り込み、反発していきました。更には、ドイツ銀行もデフォルト(債務不履行)懸念があり、一時大幅下落するもイエレン財務長官がFSOC(金融安定監督評議会)を招集し、銀行システムは健全で強固と発表し事なきを得ました。

一方で、3月22日に開催されたFOMCでは25bpの利上げを決定。金融システム崩壊懸念があるの中パウエル議長は難しいかじ取りを迫られましたが、インフレが収まっていない段階での利上げ停止やましてや利下げはインフレ再燃を助長しかねず、小幅な利上げで落ち着きました。 今月は金融システム崩壊懸念で米国の長期金利は大幅に下落、利上げ見通しも大幅に後退しました。この状況は特にハイテク株にとってはよい状況であり、3月の4、5週目は一気に株式市場に資金が流入。金融システム崩壊懸念により大幅に下落していたこと、ショートが大幅にたまっていたことも株価の反発に寄与しました。

以上より、終わってみればラッセル2000以外は上昇となりました。

まさに、雨降って地固まる。といった相場展開でした。

米国株
シルバーゲート

※3月3週目のまとめスライドがblogリニューアル中でないです。すみません。

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まとめ

2023年3月の米国市場は、金融システム崩壊懸念に振り回された一カ月でした。原因として銀行経営に問題があったこともありますが、米国の中央銀行であるFRBによる利上げが背景にあります。利上げの最終局面では今回のように金融システム全体が崩壊するほどのダメージを経済に与えるということがわかり非常に勉強になりました。

2022年3月16日から始まった利上げ局面は、株式市場に大きく影を落とし、2022年の株価は大きく下落しました。2023年は、利上げ終了や利下げ局面への移行が意識され株価は反発しています。また、長期金利もそれに応じて2022年は大幅に上昇しました。一方で、インフレが進行しており何度か再燃を示唆する経済指標が報告されるなど、インフレのしつこさを実感します。

この局面を経験できたことは、投資家として非常に重要な経験を積めていると考えています。投資家がすべきことはこの経済のダイナミックさを利用して資金を増やすことだと考えています。例えば、コロナで株式市場が崩壊した際に買った人は、2021年の利下げ局面で大きく資産を増やしましたし、利上げ局面で長期金利の上昇に連動するETFは大きく上昇しました。株価のショートポジションも光り輝いていたでしょう。このように、経済の大きな流れを理解し、投資を行うことで大きく利を得るチャンスがあります。これが本当の投資だと考えています。

私がblogやtwitter等で株の情報発信をしている理由は、この大きな流れをアウトプットを通じてしっかりと捉えるためです。私の発信が、初心者の方が株式投資に興味を持っていただくきっかけになったり、中級者が大きな経済の流れをとらえる一助になれば幸いです。

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この記事を書いた人

①株式相場の状況を発信
②長期投資のコツを発信
③CFD取引の経験談をわかりやすく発信

2016年投資開始|株ブログ350記事以上

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